非臨床試験に関わる事項 非臨床試験に関わる事項 非臨床試験に関わる事項 非臨床試験に関わる事項

非臨床試験に関わる事項

薬効薬理

抗TNF作用
(1)本剤はin vitro試験において、TNF-αに選択的に結合し、以下の作用を示しました16)
・ヒトTNF-αに対して先行バイオ医薬品注)と同程度の親和性を示しました。
・L929細胞に対するヒトTNF-α誘発細胞傷害において細胞死を抑制し、TNF-αの中和による細胞死抑制作用は先行バイオ医薬品注)と同程度でした。

品質における同等性/同質性の評価に用いられたin vitro薬理試験の結果16)
試験名 評価方法 本剤 先行バイオ医薬品注)
(日本品)
先行バイオ医薬品注)
(US品)
可溶性TNF-α結合活性(ELISA法) 標準品に対する活性比(%) 96.8 ± 2.2(22) 97.2 ± 0.6(3) 98.2 ± 3.3(15)
可溶性TNF-α結合活性(SPR) 解離定数(×10-10 M) 1.14 ± 0.09(10) 1.10 ± 0.05(3) 1.13 ± 0.12(10)
膜型 TNF-α結合活性 標準品に対する活性比(%) 97.6 ± 6.3(10) 94.9 ± 1.5(3) 98.2 ± 3.3(15)
細胞傷害中和活性 標準品に対する活性比(%) 100.8 ± 2.9(22) 102.0 ± 4.6(3) 101.4 ± 3.3(15)
アポトーシス活性 標準品に対する活性比(%) 100.1 ± 4.1(9) 97.8 ± 2.7(3) 95.5 ± 4.2(15)
ADCC活性 標準品に対する活性比(%) 102.3 ± 9.5(9) 102.9 ± 12.6(3) 108.9 ± 6.9(10)
CDC活性 標準品に対する活性比(%) 98.1 ± 3.1(9) 106.1 ± 0.8(3) 98.6 ± 3.2(14)
FcγⅠ 受容体結合活性 解離定数(×10-10 M) 4.05 ± 0.20(10) 4.12 ± 0.35(3) 4.12 ± 0.36(10)
FcγⅡa 受容体結合活性 解離定数(×10-6 M) 7.99 ± 0.30(10) 8.25 ± 0.26(3) 8.28 ± 0.29(10)
FcγⅡb 受容体結合活性 解離定数(×10-5 M) 1.48 ± 0.07(10) 1.59 ± 0.04(3) 1.61 ± 0.07(10)
FcγⅢa(F) 受容体結合活性 解離定数(×10-5 M) 0.96 ± 0.02(10) 1.02 ± 0.01(3) 1.01 ± 0.01(10)
FcγⅢa(V) 受容体結合活性 解離定数(×10-6 M) 4.90 ± 0.11(10) 5.15 ± 0.16(3) 5.02 ± 0.07(10)
FcγⅢb-NA1 受容体結合活性 解離定数(×10-5 M) 0.98 ± 0.05(10) 1.13 ± 0.04(3) 1.10 ± 0.06(10)
FcγⅢb-NA2 受容体結合活性 解離定数(×10-5 M) 0.92 ± 0.05(10) 1.06 ± 0.04(3) 0.99 ± 0.02(10)
FcRn 結合活性 解離定数(×10-8 M) 7.08 ± 0.34(10) 7.18 ± 0.13(3) 7.33 ± 0.49(10)
C1q 結合活性 標準品に対する活性比(%) 97.3 ± 2.4(10) 94.7 ± 3.4(3) 89.8 ± 3.4(15)

表中の値は、平均値±標準偏差を示す。カッコ内の値は評価に用いたロット数を示す。

方法:TNF-αにより細胞死を起こすL929細胞及び膜型TNF-αを発現したマウスEL-4細胞を使用し、本剤及び先行バイオ医薬品注)のTNF-αによる細胞死を抑制する作用(中和活性)について以下の項目を比較した。なお、いずれの検討においても、臨床試験で用いた米国で承認されている先行バイオ医薬品注)と日本で承認されている先行バイオ医薬品注)を比較するため、両剤の測定値も比較した。
・可溶性TNF-α及び膜性TNF-αへの結合(ELISA法及びSPR法)。
・可溶性TNF-αにより生じる細胞死の抑制作用
・膜性TNF-αへの結合を介した直接的なアポトーシス誘導作用
・Fc部分のFcγ受容体(Ⅰ、Ⅱa、Ⅲa(F)、Ⅲa(V)、ⅢbNA1及びⅢbNA2)および新生児Fc受容体(FcRn)への結合
・Fc部分の補体第一成分であるC1qbへの結合
・膜性TNF-αへの結合及びFcγ受容体への結合を介した抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性
・膜性TNF-αへの結合及び補体成分への結合を介した補体依存性細胞傷害(CDC)活性

注)アダリムマブ(遺伝子組み換え)製剤

(2)本剤はin vivo試験において、ヒトTNF-αトランスジェニック(TTg)マウスモデルにおける関節炎の発症を抑制し、その抑制は先行バイオ医薬品注)と同程度でした17)

TTgマウスに週1回5週間(7週齢〜11週齢まで)本剤及び先行バイオ医薬品注)を皮下投与したときの関節炎スコア17)
TTgマウスに週1回5週間(7週齢〜11週齢まで)本剤及び先行バイオ医薬品注)を皮下投与したときの関節炎スコア

安全性薬理試験

バイオシミラー/後続品の開発に必要ないため、実施していません。

毒性試験

①反復毒性試験
本剤または先行バイオ医薬品(EU)をカニクイザル(n=5)に30mg/kgで反復皮下投与したところ、安全性に関わる所見は認められませんでした。

動物種 投与期間(頻度) 投与経路 投与量(mg/kg/週) 主な所見
カニクイザル 4週間(週1回) 皮下 30 なし

②局所刺激性試験
本剤または先行バイオ医薬品(EU)をカニクイザルに週1回、4週間投与した反復投与毒性試験において、本剤投与群において投与部位にわずかな単核細胞浸潤が確認されましたが、この反応は回復期間の終了時点までに回復しました。

文献
16)社内資料:in vitro薬効薬理試験
17)社内資料:in vivo薬効薬理試験