関節リウマチとはどんな病気?
関節リウマチの症状
関節リウマチには、朝のこわばり、関節の痛みや腫れ等の症状があります。 症状が進行した場合には、様々な機能不全が引き起こされ、歩くことや 繊細な作業を行うことが難しくなり、日常生活にも支障が出てしまいます。
早期診断・早期治療の重要性
関節リウマチによる機能不全は炎症による関節破壊が原因です。関節 破壊は発症後の早期の段階で急速に悪化します。関節は一度破壊され てしまうと元の状態には戻らないため、有効な薬剤を用いた早期の治 療により関節破壊を抑えることが重要です。
写真提供:埼玉医科大学病院
リウマチ膠原病科 教授 三村俊英 先生
関節リウマチの原因
関節リウマチは、主に免疫の異常によって引き起こされます。 本来免疫は、ウイルスや細菌等の異物から身体を守る役割を果たしてい ますが、関節リウマチになると、免疫は、自身の関節を異物として認識し てしまい、攻撃します。その結果、関節の炎症が引き起こされ、関節の痛 みや腫れ、関節破壊等につながります。
関節リウマチの患者さんの関節には、炎症を引き起こす主な原因であるといわれるTNFαという物質の増加がみられます。
TNFαは、それ自体が炎症性サイトカインの一つであり、関節の痛みや 腫れ、関節破壊等につながる炎症を引き起こします。さらに、他の炎症性 サイトカインを作らせて、関節リウマチをより悪化させます。
そのため、関節リウマチを治療する上では、過剰に産生されたTNFαの 働きを抑制することが重要です。それが、炎症を鎮めること、関節の破壊 を早い段階で防止することにつながります。
写真提供:埼玉医科大学病院 リウマチ膠原病科 教授 三村俊英 先生